ダニ媒介感染症にご注意ください

ダニに咬まれないように注意しましょう

ダニ媒介感染症とは

 ウイルスを保有するマダニに刺咬されることによって感染する疾患を総称してダニ媒介感染症といいます。病原体の種類によって様々な疾患がありますが、重症化するものとしては、重症熱性血小板減少症候群(SFTS)とダニ媒介脳炎が知られています。
 マダニに咬まれた後、数週間程度は体調の変化に注意をし、発熱等の症状が認められた場合は早期に医療機関を受診してください。

マダニとは

 マダニ類は固い外皮に覆われた比較的大型(吸血前で3から4ミリメートル)のダニで、日本全国に分布しています。主に森林や草地などの屋外に生息しており、市街地でも見られます。食品などに発生するコナダニや衣類や寝具に発生するヒョウダニなど家庭内に生息するダニとは種類が異なります。

 

予防方法は

 農作業、庭仕事やレジャーなど野外で活動する際には、長袖、長ズボンを着用し、サンダルのような肌を露出するものは履かないことなどマダニに咬まれないように気を付けましょう。

 

ダニ媒介脳炎とは

 ダニ媒介脳炎は7日から14日の潜伏期間の後、発熱、頭痛、筋肉痛などの症状が出現し、髄膜脳炎に進展し死に至ることがあります。
 日本国内では、北海道において平成5年(1993年)に1例、平成28年(2016年)に1例及び平成29年7月に1例のダニ媒介脳炎が報告されており、平成28年と平成29年の方は死亡しています。
 北海道の一部地域においてダニ媒介脳炎ウイルスが分布していることが明らかにされています。 世界では、ダニ媒介脳炎の患者は、毎年6,000人以上発生し、多い年には1万人前後発生しています。中央ヨーロッパおよび東ヨーロッパの多くの国々で流行しています。なお、平成13年(2001年)にオーストリアに滞在した日本人が滞在中に感染して亡くなった事例も報告されています。

重症熱性血小板減少症候群(SFTS)とは

 SFTSウイルスに感染することにより引き起こされる疾患で、マダニに咬まれて6日から14日間の潜伏期間を経て発症します。主な症状としては発熱と消化器症状(食欲低下、吐き気、嘔吐、下痢、腹痛)が出現します。時に頭痛、筋肉痛、呼吸器症状(咳など)、出血症状(紫斑、下血)を起こします。まれに重症化し、死亡することもあります。
 SFTSウイルス自体は、以前から国内に存在していたと考えられますが、平成25年1月に初めての症例が確認され、現在までに全国で196例(うち48例で死亡)の症例が確認されています(平成28年6月29日現在)。

マダニが皮ふに吸着しているのを発見したとき

 マダニ類は体部をつまんで引っ張ると口器がちぎれて皮内に残って化膿したり、マダニの体液を逆流させてしまったりする恐れがあります。医療機関(皮膚科)で処置(マダニの除去、洗浄など)をしてもらってください。
 また、マダニをつぶしてしまうと、そのマダニがもし病原体を持っていた場合によくありませんので、マダニはつぶさず慎重に除去する必要があります。

 

この記事に関するお問い合わせ先

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