4種混合の予防接種について

生後2か月から4種混合予防接種が受けられます

令和5年度4月から4種混合の予防接種が生後2か月から受けられるようになりました。

4種混合ってなに

 4種混合は、百日せき、ジフテリア、破傷風、ポリオの4種類の病気を予防する混合ワクチンです。

4種混合予防接種の受け方

 標準的には1期として、それぞれ3週から8週間隔で初回接種を3回、3回目の接種後6か月以上(標準的には1年から1年半)あけて1回接種します。たとえ間隔があいても、7歳半までに全部で4回受けることが大切です。

 4種混合は不活化ワクチンなので、1期で基礎免疫をつけたあと、少しずつ免疫が下がってくるため、2期として2種混合(ジフテリア、破傷風混合ワクチン)を11歳以上13歳未満のときに1回受けます。

4種混合で予防する病気

ジフテリア

 ジフテリア菌の飛沫感染で起こります。
 1981年にジフテリア・百日せき・破傷風(DPT)ワクチンが導入され、現在では患者発生数は年間0から1名程度ですが、ジフテリアは感染しても症状が出るのは10%程度で、残りの人は症状が出ず保菌者となり、その人を通じて感染することもあります。
 感染は主にのどですが、鼻にも感染します。症状は高熱、のどの痛み、犬吠様の咳、嘔吐(おうと)などで、偽膜(ぎまく)と呼ばれる膜ができて窒息死することもあります。発病2から3週間後には菌の出す毒素によって心筋障害や神経麻痺をおこすことがあるので注意が必要です。

百日せき

 百日せき菌の飛沫感染で起こります。
1948年から百日せきワクチンの接種がはじまって以来、患者数は減少してきています。最近、長引くせきを特徴とする思春期、成人の百日せきがみられ、乳幼児への感染源となり重症化する例があります。
 百日せきは、普通のかぜのような症状ではじまります。続いてせきがひどくなり、顔をまっ赤にして連続的にせき込むようになります。せきのあと急に息を吸い込むので、笛を吹くような音が出ます。熱は通常出ません。乳幼児はせきで呼吸ができず、くちびるが青くなったり(チアノーゼ)けいれんが起きることがあります。肺炎や脳症などの重い合併症を起こします。乳児では命を落とすこともあります。

破傷風

 破傷風菌は人から人へ感染するのではなく、土の中にひそんでいて、傷口から人に感染します。傷口から菌が入り体の中で増えると、菌の出す毒素のために、筋肉がけいれんを起こします。口が開かなくなったり全身のけいれんを起こしたり、死亡することもあります。
 患者の半数は自分で気がつかない程度の軽い刺し傷が原因です。日本中どこでも土中に菌はいますので、感染する機会は常にあります。白井市の位置する印旛地区は、特に破傷風菌の多い地区といわれていますので十分注意する必要があります。また、お母さんが抵抗力(免疫)を持っていれば出産時に新生児が破傷風にかかるのを防ぐことができます。

ポリオ

 小児マヒとも呼ばれ、わが国でも1960年代前半までは流行を繰り返していました。予防接種の効果で現在は国内での自然感染は報告されていません。しかし、現在でもパキスタン、アフガニスタン、ナイジェリアなどでは野生ポリオの流行があり、これらの地域から飛び火して、再びポリオが発生し、他国へ拡大するという事態が起きています。したがって、これらの国で日本人がポリオに感染したり、日本に野生ポリオウイルスが入ってくる可能性があります。
 ポリオウイルスは人から人へ感染します。口から入ったポリオウイルスは、4日から35日(平均7日から14日)腸の中で増え便中へ排泄されます。感染しても、ほとんどの場合は症状が出ず、一生抵抗力(免疫)が得られます。症状がでる場合、ウイルスが血液を介して脳・脊髄へ感染し、麻痺(まひ)を起こすことがあります。ポリオウイルスに感染すると100人中5人から10人はかぜに似た症状ではじまり、発熱を認め、続いて頭痛、嘔吐(おうと)が現れます。また、感染した人の中で1,000人から2,000人に1人の割合で手足の麻痺を起し、一部永久に残る人もいます。麻痺症状が進行し、呼吸困難により死亡することもあります。

4種混合予防接種の副反応

 注射部位の発赤・腫れ・硬結(しこり)などの局所反応が主で、頻度に程度の差はありますが、初回接種1回目のあと、7日目までに約10.9%、追加接種7日目までに約36.7%認められます。まれな反応として、ショック、アナフィラキシー、血小板減少性紫斑病、脳症、けいれんが報告されています。

 もし、副反応と思われる症状があったら、健康課にご連絡ください。

 

3種混合(百日せき・ジフテリア・破傷風)ワクチンについて

平成30年1月に3種混合ワクチンの販売が再開されました。これにより4種混合ワクチン接種にかえて、3種混合ワクチンおよび不活化ポリオワクチンを別々に接種することも可能となりました。

 3種混合ワクチンおよび不活化ポリオワクチンの予診票は通常配付しておりませんので、ご希望の場合は健康課までご連絡ください。

 

この記事に関するお問い合わせ先

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