上長殿の半鐘(市指定文化財)
種別
有形文化財(工芸品)
所在地
復(郷土資料館)
概要
この半鐘は高さ66.8センチ、口径39.0センチで、2段組で鋳上げられています。乳は4段4列(総計64個)配置され、上帯は無文、下帯は唐草文とします。2個の撞座(つきざ)は竜頭(りゅうず)の方向と平行に位置し、8葉の複弁蓮華文をかたどっています。池の間の2区に銘文が刻まれます。池の間の第1区に所在地と偈(けい)が、第2区に紀年銘と施主、治工の名前が刻まれ、宝永7年(1710年)に長殿村の名主伊藤隼人が江戸深川の田中政春に鋳造させたもので、当時印西三十三所の三十一番目の札所だった長殿村の観音堂に懸かけられた事が分かります。本鐘は白井市の釣鐘の中でも最古のものであり、白井市の歴史上重要なものです
用語解説
半鐘(はんしょう)
小型の釣鐘です。通常のものは梵鐘と呼ばれます。半鐘は火の見櫓に掛けられ災害のときに打って知らせる際に使われることが多く、この半鐘も以前は火の見櫓に掛かっていました。なお、白井市内では江戸時代の梵鐘は戦時中に供出されてしまい残されていません。
乳(ち)
ちち、にゅうとも。釣鐘の表面にある突起のことです。乳のある区画を「乳の間」と言い、4区画あります。この半鐘では1つの区画に4段4列の乳があり、4区画で総計64個の乳があることになります。
池の間(いけのま)
上にある区画を「乳の間」と呼ぶのに対し、下にある区画を「池の間」と呼びます。「乳の間」と同様に4区画あります。
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更新日:2021年03月01日