イヤイヤ怪獣さん、そのトリセツについて

あっという間にお正月も過ぎ、今年度も残りわずかですね。子育て支援施設では、年度初めよりも成長したお子さんたちの姿に出会えるようになりました。そして同時に「今は絶賛イヤイヤ期で困っています(涙)」というパパママさんからのお話を聞くことも増えました。

なるほど、ちょっとお子さんたちの様子を見ているだけでも「もうお帰りの時間だから片付けようね。」「いや!まだいるの!!」「ほら、お靴をはこうね(汗)」「うわ~ん、自分ではく(号泣)!!」あちこちに、イヤイヤ怪獣さんたちがいるようです。

いつかは終わるとわかってはいても、毎日目の前でイヤイヤ怪獣さんに暴れられるパパママさんにとっては、本当に大変な時期ですよね。ちなみにイヤイヤ期のことを英語では『terrible twos(ひどい2歳)』『the No stage(イヤイヤの段階)』などというそう。なるほど、イヤイヤ期は万国共通のパパママさんの悩みなのですね。

今回は「しょっちゅうイヤイヤ怪獣さん、でもやっぱりかわいい我が子」のトリセツについて、ご一緒に考えてみたいと思います。

 

だだをこねる男の子のイラスト

全力で大泣き!!「いやだよ~!!」

だだをこねる女の子のイラスト

「いやいや!!それいやなの~!!」

 

1歳後半くらいから、魔の2歳児まで。場合によっては3歳を過ぎるまで。その時期にお子さんが「何をどう言い聞かせてもひたすら『イヤ!!』となってしまうこと」をイヤイヤ期と言うことが多いです。ちょっと前までは、にこにこと笑顔を振りまいていたのにどうして?と困ってしまいますが、お子さんにはお子さんなりの理由があるようです。まずは「イヤイヤ期」の原因を考えてみましょう。

1「〇〇したかったのに、思い通りにいかなかった!!」

お子さんたちは、1歳半を過ぎたあたりからどんどん心も成長して「自分の気持ち(自我)」が芽生えてきます。そして同時に「自分の気持ちが満たされないとき(思い通りにいかなかったとき)」に怒ることをおぼえていきます。

パパママさんも「自分の思い通りにいかないとき」はたくさんあると思います。大人はそんなときでも自分の中で折り合いをつけて日常生活を送ることが出来ますが、お子さんたちはまだまだ成長の途中。そのため「イヤイヤ怪獣さん」が誕生してしまうのですね。

2「自分の気持ちがうまく伝えられない!」

また、お子さんのイヤイヤ期は、ちょうどお子さんたちが言葉でのコミュニケーションを学んでいく時期と重なります。今までパパママさんや周囲の大人から話しかけられるだけだった子どもたちが、自分の言葉で周囲とやり取りすることを学んでいく大切な時期です。

でも、もちろんお子さんたちは言葉をすぐには使いこなせません。お子さんが一生懸命かわいらしいカタコトで話していても、正しく周囲には伝わらない。子育てあるあるですよね。そんなときにも「イヤイヤ怪獣さん」が誕生です。「いや!」や「ちがうの!!」というお子さんたちの主張は、お子さんたちが成長しようと頑張っている証でもあるんですね。

 

駄々をこねる女の子と父のイラスト
だだをこねる男の子のイラストと母親のイラスト

 

では、そんなイヤイヤ怪獣さん相手に、パパママさんはどう立ち向かえばいいのでしょうか?それをまとめましたので、ぜひご参考にしてみてください。

1「まずはワンクッションを置く!」

お子さんの、そしてパパママさんの気持ちも切り替えられるように「お子さんが泣いている、またはこだわっている場所からの移動」や「あと1回遊んだらおしまいね」などの提案で、困った状況にワンクッションを置いてみましょう。もちろんすぐにはお子さんは受け入れてくれないかもしれません。でも、そのやり取りを繰り返す中で、お子さんは「自分の気持ちを切り替えて、折り合いをつける」ということをだんだんと学んでいきます。

ただしそのときに「お菓子をあげるから、帰ろうね。」みたいな交換条件を出すと、お子さんが「泣いたらお菓子をもらえる。」と思ってしまうことがあります。「ごほうび作戦」でのやり取りは、ちょっとだけ気を付けてくださいね。

2「お子さんの気持ちに共感する」

お子さんが「イヤイヤ怪獣さん」になっているときは、お子さんが自分の気持ちを伝えてくれているときでもあります。その気持ちを頭から否定するのではなく、まずは「〇〇したかったんだね。教えてくれてありがとう。」と言い聞かせてあげましょう。

「大丈夫、言いたいことや気持ちは伝わっているよ。」という安心感をお子さんに繰り返し伝えて、お子さんの気持ちに共感してあげてくださいね。その体験の積み重ねから、お子さんは言葉でやり取りする力を身に着けていくことができます。

3「自分でやりたい!を育てる」

例えば「自分でボタンをとめたいけれど、できない!」や「自分で靴をはきたいけれど、はけない!」などでお子さんが泣いてしまうこともありますよね。お子さんにやらせてあげたいのはやまやまだけれど、急いでいるときにはパパママさんがしてあげたほうが早いのも確かです。

ですので毎回は難しいと思いますが、ちょっと余裕があるときには「自分で!」の気持ちを受け止めてあげてくださいね。その時には「難しいところやできないところを、半分だけこっそり手伝う。」のがコツです。そして最後の仕上げはお子さんにがんばってもらいましょう。

「自分でできた!!」の自信は、お子さんの心の成長にとても大切です。その自信からお子さんは「ありのままの自分を好きになる」→「自分で困難なことに立ち向かう力が育つ」という健やかな心の成長への一歩を踏み出すことができます。

 

肩車する親子だんらんのイラスト

 

今回は「イヤイヤ期」について「イヤイヤ怪獣さん」爆誕!の理由とそのトリセツについてまとめてみましたが、いかがでしたか?

今は「イヤイヤ怪獣さん」のお子さんたちも、きっと時期が来ればぐんと成長して「イヤイヤ怪獣さん」から変身した姿を見せてくれるはずです。

お子さんたちはそれぞれ、どういう変身をこれからしていくのかな?その日を楽しみに、今夜はお子さんの寝顔を見ながら、イヤイヤ怪獣さんのお相手を頑張ったパパママさんも一息ついてくださいね。

そしてもちろん「あまりにも大変!誰かに相談したい(涙)」のときには、ぜひ私たち子育て支援コーディネーターへお問い合わせください。お待ちしています。

 

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