富塚鳥見神社本殿(市指定文化財)
種別
有形文化財(建造物)
所在地
富塚
附指定
棟札5枚(銘 慶安三年、享保十九年、寛政九年、文化九年、明治八年)
玉垣1棟(銘 弘化四年)
概要
富塚地区の産土様で、創建の時期は不明ですが、慶安三年(1650年)、享保十九年(1734年)、寛政九年(1797年)、文化九年(1812年)、明治八年(1875年)の五枚の棟札が残っています。本殿の建造・修築の来歴がはっきりとしている貴重な神社建築です。現在の本殿は文化九年(1812年)のものと考えられ、一間社流造で、総ケヤキの素木造です。本殿の随所には壮麗な彫刻が施されています。庇柱は県内でも類例の少ない竜の巻き付いた意匠が彫刻され、壁三面は全て二十四孝を題材とする彫刻で飾られています。大工は地元神々廻出身と考えられる笠井杢之直で、彫工の竹田重三郎は左甚五郎の系譜の名工です。市内を代表する神社建築のひとつです。
屋根はもともと草葺でしたが明治八年(1875年)に銅板葺に改修されました。現在の浅瓦葺への改修は最近のものです。
本殿と合わせて棟札5枚、本殿を巡る玉垣(弘化四年(1847年)造)についても関連性の高い資料として附指定しました。
用語解説
棟札 (むなふだ)
工事の由緒、建築の年月、建築者または工匠の名などを記した木札。
一間社流造 (いっけんしゃながれづくり)
一間社:
正方形の建物で、各面が柱が2本、壁が1面で構成された社殿。柱間により三間社…となります。
流造 :
切妻造(ハの字形の屋根)の前側の屋根が、反りながら長く伸びて庇もかねた造りになっているもの。
庇・庇柱 (ひさし・ひさしばしら)
出入り口に設けた本屋から外側に差し出した小屋根。流造では庇のかわりに屋根がせり出しているので、屋根を支える庇柱が手前に両側2本立てられています。
素木造 (しらきづくり)
削った白木のまま何も塗っていない材木でつくられたもの。
二十四孝 (にじゅうしこう)
中国で古今の孝行な人24人を選んだもの。24の説話が伝わります。
•附指定 (つけたりしてい)
指定文化財の重要な関連資料を付随して指定。
玉垣 (たまがき)
神社の周囲に設ける垣。鳥見神社では石製。
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更新日:2021年03月01日